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ワッシャー加工による風合い①

当社では、ワッシャー機によってショールやマフラーといった繊維製品の他に織物やニット生地を洗ったり、ミルドしたりして表面に凹凸感を出す加工をおこなっているとお話しました。

ショールやマフラーなどは、もちろん製品そのものなので、ワッシャー加工したことでどのような製品が市場に出回っていくかがわかります。しかし、生地、織物については、機屋さんからの依頼でワッシャー加工をほどこすので、その生地、織物が最終的にどのような製品になっていくのかわからない場合があります。

そのように機屋さんが、アパレル業者さんやデザイナーさんからのイメージで、ワッシャー加工でもたらされる風合いを持った生地、織物を提供しようとお願いしてこられる場合もあります。ただ、時々、そのワッシャー加工された生地が縫製工場に持ち込まれた際に、裁断の後に形を整えるためにガッシャンと圧縮をかけてしまうことがあり、凹凸がなくなって風合いが変わってしまうという問題もありました。また、風合いは時間経過によって変化していくもので、それによって繊維製品はその作り映えが変わっていくのです。しかし、縫製業者さんも、最近ではその経過を知っている担当者が減ってしまい、ワッシャー加工の工程、回数によってもたらされる違った出来栄えを提供する機会が減ってしまったのも事実です。また、昔は、機屋さんの営業担当者の中には、このような風合いにしたいという相談をしにきて、自分から試着をして自分が納得しようとする担当者もいたのですが、最近はそのような方も少なくなってきました。

このように出来上がり段階の縫製工程において、せっかくワッシャー加工したにもかかわらず、生地の風合いが活かしきれていないと残念な気持ちに陥ることもあります。

 

<次の記事に続く>