ワッシャー加工データのシステム化
ワッシャー加工とは、織物生地や製品を洗浄機(ワッシャー)に入れ、水(温水)で洗って、肌触りの良さなどの風合いを出す加工である。
毛織物やニットなどの生地の違いにより、加工の水量、温度、洗浄時間、脱水、乾燥時間などが変わるため、これまで職人の経験と勘に頼っていたが、紙ベースではあるが、加工水量、温度、洗浄時間、などのデータを紙台帳に記録していた。
織物生地は、その糸の構成によって様々なものがある。
ウール、麻、綿、シルク、ナイロン、テトロン、トリアセ、アクリル、レーヨンなど様々な織物生地がある。
その構成比、たとえば、ウール97%、ナイロン3%というように様々な組み合わせがあり、その生地によって、ワッシャー加工する際に、水量、温度、洗浄時間、脱水時間、乾燥時間によって肌触りの感触や見た目の風合いが変わるのである。
例えば、ウール97%とナイロン3%で構成された織物生地が、加工前の生地幅が176センチあった場合、洗った後の幅が148センチ、脱水後は154センチ、乾燥後の幅が150センチといったように各工程で幅が変化する。
顧客からの依頼は、こんな感じという曖昧な肌触りの風合いの指定と仕上げ指定幅が150センチという指定である。その要望に合わせて、各工程の洗浄時間、脱水時間、乾燥時間、洗浄温度、水量などを調節する必要がある。
当社がこれまで培ってきた約60,000件のこれらの様々な織物生地の構成の違いによる各工程におけるノウハウをデータベース化することにより、過去の加工データを瞬時に検索ができるようになった。